O’Atariの特長


OAtariの特長

  • 細胞培養をしないため、コストが低い
  • 従来、別々に行っていた薬効試験と毒性試験が一度にできるので、コストが低い
  • 有効な濃度と毒性が出る濃度が一度に得られるため、確実である
  • 細胞培養をしないため、大幅な時間短縮が可能である
  • 細胞培養をしないため、ハンドリングの誤差が小さい
  • 蛍光色素などの標識試薬が必要ないので、誤判定が少ない
  • 生理的濃度での判定が可能なので、臨床と相関がある結果が得やすい

さらに、ここが違う!

  • ご依頼から結果をお返しするまで、このシステムの開発者であり、当社の代表取締役会長である九州大学の小名准教授の監視のもと、専門の技術者・研究者が行ないますので、データの信頼性は抜群です。
  • さらに、論文や特許取得、学会発表などのお手伝いのご相談にも応じます。※別途料金がかかります

 

ミトコンドリアとは-あなたのミトコンドリアはお元気ですか-

ミトコンドリアをご存じですか。ミトコンドリアは、細胞内の発電所に例えられるように、細胞の中にあってエネルギー産生を行う小器官ですが、その働きはエネルギー生産だけでなく、アポトーシス(細胞の自殺)、シグナル伝達などの生物現象と深く関わっています。「パラサイト・イヴ」というタイトルの小説や映画などで ご存じの方もおられるかと思いますが、ミトコンドリアは、およそ10億年前に初めてヒトや動植物などの真核細胞中に、好気的バクテリア細胞がパラサイト(寄生)したと考えられており、分裂時に複製する独自のDNAを持ちます。形は基本的に細長い棒状の粒子で、それぞれ厚さ7 nm程度の外膜とひだ状に折りたたまれた内膜からなり、平均値で長さ10 µm、幅200 nm程度のものです。細胞内に通常数百個存在し、アメーバのように状況により合体や分裂が可能です。

ミトコンドリアのDNAは、必ず母親のものを引き継ぎます。これは、受精の際卵子に入った精子のミトコンドリアが選択的に排除されてしまうからです。ミトコンドリアの遺伝子は核の遺伝子の約10倍の進化であり、また核のDNAについてヒトとチンパンジーを比べると、相違点はほとんどありませんが、ミトコンドリアDNAでは多くの相違点が見つかります(ヒトがヒトであるのはミトコンドリアだけの違い?)。

ミトコンドリアは、食べ物からの水素と、呼吸からの酸素を反応させ(燃料電池と同じ!)、このエネルギーによりATP(アデノシン三リン酸)という物質を合成します。ATPは、神経細胞の興奮、筋肉の収縮や、各種臓器が働く時に消費されます。多量のATPを細胞内に貯めておくことはできないため、呼吸の調節により行っており、興奮したり、運動したりすると呼吸が激しくなるのはこのためです。細胞分裂時、細胞死滅時および老化の過程や、がん、心筋症、高血圧、糖尿病、肥満、腎障害、不妊、難聴、動脈硬化の進展、脳卒中、アルツハイマー病、慢性疲労症候群、てんかん、心筋梗塞や脳梗塞などの各種病変において、ミトコンドリアの活動は機能不全も含め細胞の状態と密接に関連しており、その一つの指標としてミトコンドリアの分極状態の変化が挙げられます。例として挙げると、老化した細胞ではミトコンドリアの分極程度が低下することや、逆に細胞分裂活性の高い細胞では分極程度が高いことが知られています。また、がん細胞に対して抗がん剤を投与した際、細胞が毒物に暴露された際や、脂肪細胞が脂肪を燃焼する際など様々な細胞応答に際してミトコンドリアの分極状態は様々に変化します。このため、ミトコンドリアの分極状態のモニターは各種の病状の診断や薬剤の開発において有効な指標の一つとして用いられています。

食生活の欧米化などから、糖尿病、高血圧、高脂血症の生活習慣病、並びにがんが急増しています。これは、何事も過ぎたるは。。。の状態で、ミトコンドリアは仕事をサボるようになり、余った糖分は血液に、分解されなかった脂肪は細胞の中に蓄積、更に遺伝子異常を引起し、細胞をがん化させる、という負のサイクルの結果です。

このため、がん化した細胞のミトコンドリアを不活性化する、またミトコンドリアを甘やかさず活性化するような、効果の高い機能性食品や健全な食生活に対する期待が高まっています。しかし、消費者が得ている健康食品の有効性の根拠は、動物実験、試験管内実験が多く、効果が得られないばかりでなく健康障害の事例もあるのが現状です。この原因として、ヒトと他の動物の違いや、遺伝子などの解析では、多くの因子が関係、成分の作用機序に依存する上に、膨大なコストと時間を要し、一般的な論理性を得るのが難しいことがあげられます。

がん治療の臨床において、患者ごとに薬剤による効果が非常に違う問題があります。臨床現場では、症状や患者の体力などを考慮し薬剤の投与などを行い、患者のその後の経過から次の治療方法を検討する方法が採られることが普通です。抗がん剤は、がん細胞だけに作用してアポトーシスを引き起こすと副作用がなく非常に好ましいものです。我々の方法を用いれば、各個人にあった抗がん剤でも、カクテル(最近は相乗効果を狙い、医薬品といわゆる漢方薬がミックスされたカクテルが処方されるケースが多い)でも、はたまた予防に用いられる機能性(健康)食品でも、あなたに合ったもの、副作用のない(少ない)ものを選べます。さらに、ミトコンドリアを見られるため、あなたにあった脂肪を効率よく燃焼できる成分も選べます。他の事にももちろん応用可能でしょう。

今後は「ミトコンドリアをコントロールする食生活、機能性食品の開発」への展開も期待されます。

最近、息切れが早いとか、元気がないとか、メタボだといわれている方、思っている方はいませんか。そういう方に伺います。「あなたのミトコンドリアはお元気ですか?」

 

参考文献

小名俊博. あなたのミトコンドリアは元気ですか? 荒川ニュース、342: 9、荒川化学工業株式会社 (2008).

小名俊博. 生細胞内ミトコンドリアの光判定技術を用いた高信頼な機能性成分評価. OPACKめーる、Vol. 26、6、財団法人 九州大学学術研究都市推進機構 (2012).

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