薬剤感受性試験
1.1h in vivo-like スクリーニング受託試験-医薬品、食品、機能性食品、化粧品と各種候補向け-
生体内と同様のin vivo-likeスクリーニングを、各種生細胞を用い、抗がん剤のような薬剤(候補)や生理活性成分に対して行なう受託試験サービスです。対象試料を送付して頂き、薬効を示す濃度範囲、およびアポトーシス(細胞は自殺するが他の細胞には影響を与えない:言わばイエローゾ-ン)、並びにネクローシス(細胞が爆発して他の細胞に炎症などの影響を与える:言わばレッドゾーン)毒性を示す濃度範囲をデータとしてフィードバックします。
現在、確立しているアプリケーションは以下です。
- 抗がん
- 脂肪燃焼促進
- 代謝活性化
- アンチエイジング
- 肌のターンオーバー促進
- 冷え性改善
適用可能なアプリケーションは、ミトコンドリア関連の現象になりますので、例えば以下が挙げられます。
- 抗アルツハイマー
- 抗糖尿病
- 抗てんかん
- 育毛促進
- 美白促進
- 肌のしわ予防
- 免疫活性化
これらは、ドラッグリポジショニング、並びに相乗効果やレスキュー効果のある成分の組み合わせの探求に最適です。これにより、古い、または捨てられた薬の再生が進み、知財化が可能になります。また、ドラッグデリバリーにおける効果の確認にも対応しています。
さらに、本システムでは細胞培養が不要なため、iPS細胞などの健全な長期細胞培養が困難な病態モデル幹細胞の利用による新薬開発に特に有効です。
従来法のin vivo-likeスクリーニングでは、高価なエンドポイントアッセイである細胞外マトリクスとの3D細胞培養であり、2-4週間の長い判定期間、蛍光色素と成分との競合反応による誤判定、判定試薬必要、効果と副作用(毒性)の同時判定が難しく、手技が煩雑で、労力が掛かります。一方、これまでの装置を用いる方法では、薬剤の作用機序に左右される、従来法の結果との相関低、多剤併用薬効の評価難という問題を抱えています。新技術では、レーザーにより薬剤に対する細胞の応答を動的にセンシングし、これらを全て克服しました。
技術的なブレークポイントは以下です。
- 新装置は、生細胞中のミトコンドリア分極状態を非標識、非侵襲的に高感度、低エネルギースキャンでリアルタイムモニターに成功
- 薬剤添加後の初期応答としてのミトコンドリア分極状態の変化率が、生細胞に対する最終的な(エンドポイントでの)薬効および毒性を予測する定量的な鍵であることを解明
- 2D細胞を細胞外マトリクスで短時間重層することにより、分裂させることなく、3D細胞活性の獲得に成功
製品の特徴は以下です。
- 手技簡便
- 培地交換不要
- 迅速な判定期間 (約1h)
- 判定試薬不要
- 誤判定なし
- 必要細胞数少 (1000個)
- 薬剤の作用機序に左右されない
- 多剤併用薬効の評価可
- 生理的濃度で評価可
- 標準法との相関高
- 薬効と毒性の同時判定可
主な論文
Kosaihira, A. and Ona, T. Rapid and quantitative method for evaluating the personal therapeutic potential of cancer drugs. Anal Bioanal Chem, 391:1889 (2008).
Ona, T., Nishijima, H., Kosaihira, A. and Shibata, J. Development of cell-based quantitative evaluation method for cell cycle-arrest type cancer drugs for apoptosis by high precision surface plasmon resonance sensor. Biophotonics 9:69910R (2008).
Nishijima, H., Kosaihira, A., Shibata, J. and Ona, T. Development of signaling echo method for cell-based quantitative efficacy evaluation of anti-cancer drugs in apoptosis without drug presence using high-precision surface plasmon resonance sensing. Anal Sci, 26:529 (2010).
Ona, T. and Shibata, J. Advanced dynamic monitoring of cellular status using label-free and non-invasive cell-based sensing technology for the prediction of anti-cancer drug efficacy. Anal Bioanal Chem, 398:2505 (2010).
Ona, T. and Shibata, J. Label-free, rapid and reliable new chemosensitivity test for physiological concentration of anti-cancer drug: evaluation within 1h. J Pharm Sci, 121:132 (2013).
Ona, T. and Shibata, J. Label-free, rapid and reliable new cell-based assay for physiological concentration of anti-cancer and anti-metabolic syndrome compounds: evaluation within 1h. J Pharm Sci, 121:159 (2013).
Ona, T. and Shibata, J. Cell-based rapid and quantitative toxicity and efficacy monitoring in consecutive before and after the compound metabolism within liver for two ginger compounds at physiological concentration. ALTEX Proc, 3:24 (2014).
Ona, T. and Shibata, J. Rapid in vivo-like efficacy and toxicity evaluation of target compound using mitochondria activity change within epidermis keratinocyte cell. FRAGRANCE J, 42:50 (2014).
特許
Ona, T. and Kosaihira, A. Method of screening substance with anticancerous activity and apparatus therefor. JP2005-17081A (2005); WO 2005/001472 A1 (2005).
Ona, T. and Kosaihira, A. Monitoring of intercellular mitochondrial polarization. WO2007/069692 A1 (2007); CN 200680052043.8 (2008); EP 1 961 824 A1 (2008); US 2011/0003321 A1 (2011); JP2012-93369A (2012).
Ona, T., Method for activating two-dimensional cultured cells similarly to three-dimensional culture or in vivo, and use thereof. WO 2013/039112 A1 (2013).
2.消化・吸収モデル試験(経口投与向け)
経口投与(機能性食品や食品摂取)の場合、胃などでの消化、また腸からの吸収が問題になり、直接対象成分を用いて薬剤感受性試験を行なっても、好ましい結果が得られないことがあります。このため、消化酵素などを用い、モデル試験により、消化・吸収される成分を調製するサービスを提供します。
価格は以下を参照下さい。